この頃の低価クラスの和楽器は、外国で生産される商品がほとんどです。
しかし、皮張りや、糸締めの作業を日本ですると原産地国は日本(日本製)になります。
小売店が、低価クラスの和楽器を、卸し問屋(メーカー)より仕入れて、その製品に作業を加えると、日本製です。
例えば、三味線の場合は、三味線仕込柄(皮の張られていない三味線)に、皮張り(動物皮とか合皮)作業をすれば、立派な日本製です。
琴の場合は、糸の締めていない琴(裸琴)に糸を締めて調律すれば、立派な日本製です。
消費者庁表示対策課の説明によると、昭和48年10月16日、公正取引委員会告示第34号に告示されているように、「商品の内容について、実質的な変更をもたらす行為が行われた国が、原産国となり原産地国の表示ができる 」とのことです。
当社の製品については、音が出ない状態の和楽器を、職人が高度な技術で皮張りや糸締めすることにより、「内容を実質的に変更していると認められる」ので、原産地国は日本国(日本製)となるとのことです。
例えば、シャープ株式会社の亀山工場で作られた製品は、日本製として大々的に広告され販売されています。
シャープの製品相談室に伺ったところ、「 亀山工場で組立作業をしていますが、いろいろな箇所に外国製の素材、部品を使用しています。最終的に亀山工場で完成して出荷しています」とのことです。亀山工場で作られる製品は、もちろん日本製です。
邦楽器普及の為には、低価な和楽器は絶対に必要です。
中学校の義務教育で勉強がはじまった和楽器を、数多くの生徒に演奏してもらうには、低価な和楽器が必要とされている昨今です。
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